第54話

エイラたちが出口へ向かうと、その背後のエレベーター前にヘイル家が到着した。

エイラの姿を見た途端、ルナ・マーガレットの顔が露骨に曇る。

「さっき私たちを見かけたでしょうに、挨拶ひとつしに来ないなんて。なんて失礼なの」

予想どおりだった。ルナ・マーガレットは、どんなことでもエイラを責める口実に変えてしまう。

「ご家族のお食事の邪魔をしたくなかっただけです」

「ご家族?」アルファ・セバスチャンの声が鋭くなる。エイラがあまりにも簡単にヘイル家から自分を切り離す言い方をしたのが気に入らないのだ。「この話は家に帰ってからだ」

エイラは彼を見たが、何も言わなかった。

アルファ・セバスチャンも、皆...

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